圓山大飯店(グランドホテル)が建っている場所は、日本統治時代に台湾神社がありました。やがて終戦になり、日本人が引き上げた後は、台北市の所有になったのですが、1952年に蒋介石の夫人、宋美齢が無許可で圓山大飯店を建てたのです。もちろん経営は彼女の一族で行われ、さらに圓山大飯店は、空港のレストランやチャイナエアラインの機内食なども手がけていきました。

1975年に蒋介石が亡くなると、彼女は台湾の財宝とともに専用機でアメリカに脱出しました。圓山大飯店の経営はその後も一族によって続きましたが、1998年やっと台湾銀行が出資する財団法人に移り、経営体質も一新されました。空港レストランや機内食運営は廃止されて、6月23日にリニューアルオープンということになりましたが、現在でも「圓山大飯店のオーナーは宋美齢」というイメージは強く残っています。

映画にもなった有名な「宗家の三姉妹」のうち存命なのは美齢だけで、2003年3月6日、ニューヨークで106才の誕生日を迎えられたそうです。(関係ありませんが、私も3月6日生まれ!)


圓山大飯店の門。かつての台湾神社の鳥居を連想させられてしまいます。


門をくぐると2対の獅子像があります。新しく造られた物ではないので、おそらく台湾神社にあった狛犬ではないかと思われます。


そして参道の奥にあるのが本殿ではなく圓山大飯店の新館で、1973年にオープンしました。

ガードマンの部屋まである最高の「プレジデンシャルスイート」から、窓のない最低の「インサイドルーム」まで、あらゆるランクの部屋があります。ちなみに○印の部屋は「グランドデラックスシティビュー」という部屋でした。


北京の紫禁城がモデルになっているホテルは、訪れる観光客の絶好の撮影ポイントです。さすがにバルコニーに洗濯物を干している部屋はありません。

どうでも良いけど、このホテルで赤い洋服というのは大失敗で、柱に負けてしまいました。(T_T)


朱塗りの柱が印象的なロビーは豪華絢爛!黄金の天井からは中国風のランタンが吊るされて、キンキラキンの世界に圧倒されます。


中国宮殿式建築の建物は、もともと迎賓館としての役割がありました。

この階段の奥にある金龍楼(ゴールデンドラゴン)2階の「金龍廳餐廳」も国賓を接待するレストランとして紹介されていますが、実際は食事付きのツアーの団体客の利用が多いようです。


圓山大飯店の壮大さは、派手な上物だけではありません。実はこのホテルの地下には、士林方面と松山飛行場に出られるすべり台のような通路が2つあり、以前テレビで公開された事もあるそうです。


買い物には不便な立地条件のホテルですが、圓山駅まで無料のシャトルバスが20〜30分毎にあるので便利です。
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アミューズメントとしては、地下通路の通路を滑って外出してみたいものですが!


あいにく天気が悪くガスがかかっていましたが、台北市内が一望できる眺望は素晴らしく、新光摩天楼が正面に見えます。

松山空港は滑って行けるくらい近くにあるので、離発着する飛行機が真近に見られて楽しい。


広々としたバルコニーからは、台北市内だけでなく隣近所の部屋も一望のもとに見渡せます。


客室のインテリアは重厚な雰囲気で、「シンプルでスタイリッシュ」という表現とはまるっきり正反対。天井もこの通り中国王朝風。


片隅に普通のバスタブとトイレが置かれた落ち着かないほど広々したバスルーム。

ちなみにサウナはフィットネスクラブ内にありますが、有料でした。


実はこの日、筒抜けのバルコニーから見える客室は全て真っ暗だったのですが、新光摩天楼の展望台の営業時間に合わせ、夜10時までは全客室のバルコニーの照明がつけられていました。バルコニーの照明は、宿泊客には調節できません。

新光摩天楼も全フロアーに照明をつける必要はないと思うのですが、お互いにライトアップして夜景を盛り上げます。


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